2012年02月26日
住民になりたい。 (いもフライ@栃木県佐野市)
私はじゃがいもが好きな「じゃが男」だが、今日からはその名を改めることにする。
「いも男」に。
夕暮れ時、「いでい焼きそば店」の前に立つ。
駅からそう近くもないこのお店へ、我々はたった80円のとある食べものを求めてやってきた。
ここは栃木県佐野市。一部には「佐野ラーメン」の街として有名であろう。
佐野ラーメンは麺がピロ(以下略)・・・という感じのラーメンだ。
さて、高速道路のSAに「じゃがべー」という食べ物があるのをご存知だろうか。揚げたじゃがいもがまるごと串刺しになっている人気のスナックだ。正直、これからお話しする”これ”もそのような食べ物という程度の認識であり、取り立ててじゃがべーを超えるほどの興味を抱くものではなかったのだが。

佐野名物「いもフライ」

これはうまい。
一口大にカットされたじゃがいものフライに、やや甘めのソースが掛けてある。厚めの衣と、メークインのように密度を感じるじゃがいもが一体化し、モチモチという言葉がしっくり来る食感だ。
一本80円。近所にあったらついつい食べてしまうだろう。

いでい焼きそば店の店の脇にはベンチがあり、買って直ぐにほかほかのヤツを頂くことができる。そんな「いもフライ」の店が佐野市内には数多くあり、市民の生活に浸透しているのだ。

羨ましくも恐ろしい。だって、これは私なら絶対に我慢出来ない。ビール片手にイモを食う毎日に、きっとダメな人間に成り下がってしまうことだろう。そんな中でしっかり真っ当に生活を営んでいる佐野市民の方々には本当に頭が下がる思いだ。
そして、数十分後。
我々は「飯島商店」の前に立っていた。あああ。
こちらは佐野駅から徒歩数分。佐野マスターの約1名が「いでい焼きそば店」をプッシュするまでは、アクセスの良いこちらのお店でいもフライを賞味する予定であったのだ。まさか両方食べることになるとは。

50年以上もいもを揚げ続けている女性の御姿。昭和から時間が止まっているような店内は、ある程度の年齢以上の方ならば心の琴線に触れる事だろう。
山ほどのいもフライを購入するおじさんが先客だ。家に帰って皆で食べるのか、それとも一人で抱えて食べるのか。どちらにせよ羨ましい。

カリっとクリスピーなのはパン粉が少なめであるせいか。ソースは甘みが控えめでスパイシーなのも「いでい」と異なる。こちらは60円でやや小さめ。おやつサイズだ。

歴史のある食文化の前に「B級」という言葉を的外れな揶揄のように捉えてしまいそうになるが、今や市民権を得たB級グルメという言葉は、いもフライに対して最もフィットする賞賛の称号として与えられていることだろう。
そんな余韻を噛み締めながら、我々は佐野の街を後に・・・しないのであった。

せっかくだからこれも食べなきゃね。
いでい焼きそば店 栃木県佐野市上台町2096
飯島商店 栃木県佐野市伊賀町705
「いも男」に。
夕暮れ時、「いでい焼きそば店」の前に立つ。
駅からそう近くもないこのお店へ、我々はたった80円のとある食べものを求めてやってきた。
ここは栃木県佐野市。一部には「佐野ラーメン」の街として有名であろう。
佐野ラーメンは麺がピロ(以下略)・・・という感じのラーメンだ。
さて、高速道路のSAに「じゃがべー」という食べ物があるのをご存知だろうか。揚げたじゃがいもがまるごと串刺しになっている人気のスナックだ。正直、これからお話しする”これ”もそのような食べ物という程度の認識であり、取り立ててじゃがべーを超えるほどの興味を抱くものではなかったのだが。

佐野名物「いもフライ」

これはうまい。
一口大にカットされたじゃがいものフライに、やや甘めのソースが掛けてある。厚めの衣と、メークインのように密度を感じるじゃがいもが一体化し、モチモチという言葉がしっくり来る食感だ。
一本80円。近所にあったらついつい食べてしまうだろう。

いでい焼きそば店の店の脇にはベンチがあり、買って直ぐにほかほかのヤツを頂くことができる。そんな「いもフライ」の店が佐野市内には数多くあり、市民の生活に浸透しているのだ。

羨ましくも恐ろしい。だって、これは私なら絶対に我慢出来ない。ビール片手にイモを食う毎日に、きっとダメな人間に成り下がってしまうことだろう。そんな中でしっかり真っ当に生活を営んでいる佐野市民の方々には本当に頭が下がる思いだ。
そして、数十分後。
我々は「飯島商店」の前に立っていた。あああ。
こちらは佐野駅から徒歩数分。佐野マスターの約1名が「いでい焼きそば店」をプッシュするまでは、アクセスの良いこちらのお店でいもフライを賞味する予定であったのだ。まさか両方食べることになるとは。

50年以上もいもを揚げ続けている女性の御姿。昭和から時間が止まっているような店内は、ある程度の年齢以上の方ならば心の琴線に触れる事だろう。
山ほどのいもフライを購入するおじさんが先客だ。家に帰って皆で食べるのか、それとも一人で抱えて食べるのか。どちらにせよ羨ましい。

カリっとクリスピーなのはパン粉が少なめであるせいか。ソースは甘みが控えめでスパイシーなのも「いでい」と異なる。こちらは60円でやや小さめ。おやつサイズだ。

歴史のある食文化の前に「B級」という言葉を的外れな揶揄のように捉えてしまいそうになるが、今や市民権を得たB級グルメという言葉は、いもフライに対して最もフィットする賞賛の称号として与えられていることだろう。
そんな余韻を噛み締めながら、我々は佐野の街を後に・・・しないのであった。

せっかくだからこれも食べなきゃね。
いでい焼きそば店 栃木県佐野市上台町2096
飯島商店 栃木県佐野市伊賀町705